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| ●電話加入権の歴史 明治23年4月19日発布の逓信省令第7号により、東京・横浜で、電話の交換業務が開始された。その数、東京155、横浜42とのことであった。 その後、日清戦争を経て、電話の需要は激増し、架設は申込に追いつかない状態となり、自然発生的に電話の売買が行われるようになり、明治29年、日本で初めて内海大充氏が東京で電話売買を業として開始する。 明治30年12月、逓信省は、加入申込の際に、加入申込登記料として15円を徴収することを決定した。 これにより15円を元とする「未設電話」の売買が始まり、明治35年には内海大充氏ら20数名により日本で最初の電話組合が東京に設立された。 逓信省は、申込が多すぎて未設の電話をさばききれないため、当時としては大金の15円という「加入申込登記料」を徴収したものと推察されるが、これが後に転じて、電話という通信インフラを整備するために必要となる資金の一部を電話加入者が公平に負担する日本独自の制度として発足したと、美談として解釈されるようになった。 しかしながら、この「電話加入権制度が、戦後日本の通信インフラの整備のために大きな役割を果たしたのも事実である。 電話加入権は、戦後電話設備費と称され、日本電信電話公社設立時(昭和27年)には4,000円であったがその後、物価の上昇に合わせて値上げされていき、昭和35年には10,000円、 昭和43年には30,000円、昭和46年には50,000円、昭和51年には80,000円となった。 電話加入権売買の活発化により、東京、横浜、名古屋、京都、大阪、神戸などの大都市を中心とする各地域に電話取引業者の「協同組合」が相次いで設立され、横浜には昭和33年9月神奈川県電話取引業協同組合が 設立れ、初代理事長に河合宮男氏が就任した。 全国各地の電話組合は、昭和35年に全国電話取引業協同組合連合会を結成、そして昭和46年には総務省が正式に認可した「社団法人全日本電話取引業協会」が設立され、公益法人として「電話加入権市場の健全な育成」を目的に活動を行うまでに至った。 このように、日本経済の発展とともに、順調に市場の拡大を見た電話加入権市場は、日本電信電話公社が日本電信電話株式会社に民営化された昭和60年以降、日本経済同様に新しい激動の時代を迎えることになる。 NTT民営化とともに、電話加入権は、工事負担金の名前に改称されるとともに、端末設備の接続が自由化されたため、端末設置工事費分値下げされ72,000円となった。さらには、平成元年に名称を現在の施設設置負担金に改称されることになる。 バブル崩壊後、日本経済の構造改革が叫ばれ、電話加入権(施設設置負担金)は、日本のIT化を遅らせた原因のひとつとして、矢面に立つこととなる。 「加入電話網が完成した現在では役目を終えた」とか「通信インフラの盲腸」などと言われるなど、総務省とNTTにより一時廃止が検討され、ついに平成17年3月に現行の37,800円に値下げされることとなった。 ただし、電話加入権廃止そのものについては、その影響の大きさと業界の猛反発により白紙撤回され、現在に至っている。 しかしながら、携帯電話の普及による若者の固定電話離れ、電話加入権不要のNTT「加入電話ライトプラン」、日本テレコム「お得ライン」、KDDI「メタルプラス」などの新しい固定電話サービスや、「BBフォン」、「光電話」などに代表されるIP電話の登場により、電話加入権の流通本数は減少しつつあるのが実態である。 |
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